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スイスで日本語を教える

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私がインターン教師として1年間滞在したスイスの全寮制インターナショナルスクールは、いわゆるフリースクールといわれるもので、独自の授業カリキュラムが組まれていました。それぞれの生徒が、自分の年齢や学力、進学などの目的に合わせて、必要な科目だけを集中的に学習するのです。

学期ごとに、午前中は英語、数学などの座学を3科目学び(時間割は毎日同じです)、午後は音楽やスポーツなどの実技科目にあてるのです。私は学校側の担当者と相談し、到着した直後の最初の学期(4月~6月)の役割を次のように決めました。

スイスの風景

○午前中1時間目:日本文化を英語で教える(生徒は日本人、ドイツ人の男子生徒1名ずつ)

○午前中2時間目:スイス人女性教師のもとで生徒と一緒にドイツ語講座を受ける

○午前中3時間目:日本語の入門講座を教える(生徒はロシア人、アメリカ人の男子生徒1名ずつ)

○午後:週に数回、卓球講座の準備と管理をする。(教えるわけではありません。)

このうち、1時間目が本当に難題でした。当時の私の英語力は旧TOFEL560点ぐらいで、英会話学校に1年間通った以外にスピーキングの訓練もロクに積んでいません。そんな日本人に、「英語で日本文化について説明せよ」というのはけっこうムチャな注文です。しかも、この1時間目というのがなぜか割り当て時間が長くて、毎日75分授業だった記憶があります。

詳細は覚えていませんが、日本で用意していった2冊ほどの本をテキストにしてその日のテーマを決め、必死で授業に備えていたような気がします。でも、生徒の組み合わせがまたちょっと変で、ふたりとも17、18歳ぐらいでしたが、日本人の子は英語があまりわからない様子。ドイツ人の子は香港に滞在したこともあって英語は達者、だけれど、他の先生も手を焼くほどの問題児。

この、似ても似つかぬふたりを満足させる題材を提供し続けるのは至難の業でした。唯一、日本料理をテーマにした授業では、お互いに好きな食べ物をあげて詳細に説明し、えらく盛り上がった記憶がありますが。

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2時間目は、生徒に混じってドイツ語を勉強できたので楽しいひとときでした。そのときに一緒に受けていたロシア人の子が、次の3時間目で私の日本語講座の生徒に早変わりしたのはなんかおもしろいです。日本語の授業はたいして苦労もせず、和気あいあいと進めることができました。

生徒はやはり17、18歳の男子ふたりで、このうちアメリカ人のほうは黒人で、ギリシャに住んだこともあるという変り種でした。やんちゃだったけど、一生懸命日本語を覚えてくれたなあ。テキストは、日本のエージェントから参考資料としてもらったものを使っていたような気がします。

けれど、夏休みをはさんで私にとっての2学期目(正確には、9月からが学年の新学期です)になると、根本的な問題が明らかになりました。カリキュラムの担当者によると、いくら自由に科目を選択できるといっても、実用性を考えると、どうしても英語や数学、歴史などを優先させることになり、日本文化や日本語を毎日学べる環境にある生徒はほとんどいない、という話でした。

前の学期は2ヶ月と短かったので、特例で設定してもらったのかもしれません。実際には、ぜひ日本語を学びたいという希望者が数人いて私も楽しみにしていたのに、彼らは日本語を専攻することを許されませんでした。

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しかし、既にエージェントを通して、私は1年間その学校に滞在する契約をしています。じゃあ、いったいどうすればいいんだ~??そこで、新たに学校側から提示されたのは---な、なんと、英語のノンネイティブである生徒に「英語を教える」という仕事でした。

当然、外国人相手なので、「英語で」英語を教えるのです。結果的に、私は滞在期間の大半を、日本語や日本文化ではなく、英語を教えて過ごすことになりました。生徒の国籍は、韓国、台湾のほか、大半はスイスでした。日本人に教えるのとはわけが違います。

利用可能なテキストを探し出してなんとかこなしましたが、そりゃあ苦労しましたよ。来る前は、まさかこんな展開になるとは思ってもみませんでした。なぜこんなことになったかというと、スイスという国で日本語の需要がどれぐらいあるのかわかっていなかったことに尽きます。

いっぽう、同じエージェントからオーストラリアのインターン教師として派遣された女性ふたりは、講師のアシスタントをして毎月のお小遣いも出るという待遇でしたから、そもそも出発時点での違いなんです。おそらく、ヨーロッパに比べれば、アメリカの一部の地域やオセアニアのほうが、日本語を教える需要はまだあると思います。これからスクールインターンを利用される方は、ぜひそのあたりを前もって調べてみてくださいね。

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